2018年3月5日月曜日

オウレンの花が見ごろ

今年の冬は例年になく寒い冬でしたが、当センターの薬草園では、早春の花が咲き始めました。

サンシュユ、フクジュソウ・・・。日除けがされている寒冷紗ハウスの中では、オウレンの花も咲き始めました。オウレンという植物自体、なかなか目にする機会はないかと思いますが、楚々とした可憐な花を咲かせています。



オウレン{ Coptis japonica (Thunb.) Makino } は、キンポウゲ科の植物で、根は生薬として利用されています。生薬名は「黄連」、健胃整腸薬として使われ、苦味の強い生薬です。苦味が強い方が良い「黄連」なのだそうです。それにしても、かなり苦いです!

オウレンは、山林の林床に自生する陰性植物です。平安時代の中期以前から国内で栽培・利用されてきた記録があります。しかし、現在ではその生薬のほとんどが中国からの輸入品です。その理由は、生育が非常に緩慢で、林地で栽培すると定植から収穫まで10年~15年、日除けをした畑で栽培しても収穫までに5年以上かかってしまいます。単価は生薬の中では比較的高い方ですが、新規就農をして栽培したいと思えないほど時間のかかる植物です。

このほかに薬草園には、変種のセリバオオウレン{ Coptis japonica (Thunb.) Makino var. major (Miq.) Satake も植えられていますが、こちらの株の花は典型的な野生のセリバオウレンの花とは違うようです。


当センターの薬草園は、平日の9時~17時、土曜日の9時~12時まで一般の方も入園可能です。この時期にしか花を見ることができませんので、ご興味がございましたらお立ち寄り下さい。



(渡辺 均)

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